太陽熱発電・太陽熱温水器に関する情報をチェック中

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2013年04月21日

日立造船がサウジアラビアで太陽熱発電プラント「HSLPF」の実証実験を開始、フレネル式を改良

日立造船」社が2013年4月17日に、

サウジアラビアで、独自開発した太陽熱発電実証プラントの稼動を開始した。

と発表していました。

同社のサイト[1]によると、事業の概要は下記の通り。

・設備:超低設置フレネル式太陽光集光装置Hitz Super Low Profile Fresnel CSP、略称HSLPF
 ・主な特徴:
  ・反射鏡の角度・曲面を制御可能
   従来のフレネル式(反射鏡が平面または固定曲面)と異なり、太陽の位置に対応可能。
   集光倍率(通常のフレネル式は50倍以下)を、トラフ式と同等の70倍以上にアップしている。
  ・集熱管の設置高さを大幅ダウン
   フレネル式の利点である
   ・耐風強度
   ・メンテナンス性
   を、より高めている。
 ・主な仕様:
  ・集光装置の設置範囲:幅12.7m(東西)×長さ103m(南北)
  ・反射鏡
   ・総面積:662m2
   ・1フレームの大きさ:幅1.2m×長さ4.0m×高さ1.2m
   ・設置数:上記フレームを6列×23段設置。
  ・集熱管の高さ3.8m
  ・集光倍率80倍の見込み
  ・熱回収量390kWthの見込み
  ・発電方法
   集熱管内のオイルを最大340度まで加熱し循環。
   このオイルで水を加熱し水蒸気(200度弱)として、タービンを回転させる。

・実施体制:
 「Saline Water Conversion Corporation(SWCC、サウジアラビア海水淡水化公団)」が協力している。

・実施期間:2013年3月〜2014年3月(約1年)

・今後の方針:
 HSLPFについて
 ・基本性能
 ・日射変動による運転ノウハウ
 ・設備の耐久性
 等の確認を進め、太陽熱発電プラント建設に向けて基礎データ収集を行っていく。
 (※タービン以降の発電技術は確立済みのため、今回は水蒸気の発生時点までを検証する)


写真では反射鏡は平面のみに見えますが、角度はともかく曲面も制御できるというのはどういうことなのか、より詳しい機構・構造が知りたいところです。(鏡がフレキシブルになっているのだろうか?)

ともあれ、集光能力のアップに設備高さのコンパクト化と、実用上の魅力も非常に大きいと思われるので、日本企業によるフレネル型での新技術の確立がなされることを、強く期待したいです。


※参照・参考サイト:
・[1]サウジアラビアでの太陽熱発電用実証プラントの試験開始(日立造船)
 http://www.hitachizosen.co.jp/news/2013/04/000841.html
・[2]灼熱の国に向く再生可能な「太陽熱発電」、数百MWが可能(スマートジャパン)
 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1304/19/news035.html
・[3]Saline Water Conversion Corporation
 http://www.swcc.gov.sa/
posted by 管理人 at 16:25 | Comment(0) | 太陽熱発電所:アジア

2013年04月12日

UAEで100MWの太陽熱発電所「Shams 1」が稼動開始、世界のCSPの容量の約10%に相当とのこと

UAE(アラブ首長国連邦)で2013年3月17日に、大規模太陽熱発電所「Shams 1」の開所式典が行われたとのことです。

関係企業のサイト[1]〜[3]によると、施設の概要は下記の通り。

場所:首都Abu Dhabiの近郊
敷地面積2.5km2(サッカー場285面分)

発電容量100MW
 UAEの2万世帯の電力需要を賄える規模。
 太陽熱発電所では世界最大級であり、
 ・湾の再生可能エネルギー容量の約68
 ・世界のCSPの容量の約10
 に相当する。

発電方式
 曲面鏡の前に設置されたパイプ内の油を、太陽熱で過熱。
 これによりタービンを回転させ発電する。
 ・鏡の枚数:25万8,000
 ・パラボラトラフ集熱装置(トラッキング型):768

その他の設備
 ・蒸気加熱用のブースター:
  タービンに入る蒸気を加熱することで、発電効率を高める。
 ・ドライクーリングシステム:
  冷却用の水の使用量を、劇的に少なくする。

事業者:Shams Power Company
 下記の3社が出資している。
 ・UAE「Masdar」:60
 ・仏「Total」:20
 ・スペイン「Abengoa Solar」:20

総工費:約6億ドル
建設期間3


YouTubeには「Shams 1」を紹介する動画が多数投稿されており(下記はその一部)、流石に世界最大級のCSPであるためか、関心の高さが伺えます。


(アカウント「Future360TV」さんの動画)



(アカウント「TheNationalNewspaper」さんの動画)


圧巻の設備規模だけに、日常のメンテナンス(集熱用の鏡の清掃など)は相当な労力が必要になると思われますが、太陽熱発電の先駆的な取り組みとして、今後の継続稼動でどのような知見・ノウハウが得られるのか、という点にも注目・期待していきたいところです。


※参照・参考サイト:
・[1]Masdar Launches Shams 1, the World's Largest Concentrated Solar Power Plant in Operation(Masdar社)
 http://www.masdar.ae/en/media/detail/masdar-launches-shams-1-the-worlds-largest-concentrated-solar-power-plant-i
・[2]Launch of Shams 1, The World's Largest Concentrated Solar Power Plant(Total社)
 http://www.total.com/en/press/press-releases/consultation-200524.html&idActu=2943
・[3]Masdar, Total and Abengoa Launch Shams 1, the World's Largest Concentrated Solar Power Plant in Operation(Abengoa Solar社)
 http://www.abengoa.com/web/en/noticias_y_publicaciones/noticias/historico/2013/03_marzo/solar_20130314_2.html
・[4]世界最大級の太陽熱発電所が完成 UAEのアブダビ近郊で(MSN産経ニュース)
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130318/fnc13031810010002-n1.htm


※関連記事:
アブダビ首長国の「Masdar」社が、100MWの太陽熱発電所建設で、仏「Total」・スペイン「Abengoa Solar」と契約(2010/07/02)
posted by 管理人 at 10:33 | Comment(0) | 太陽熱発電所:アジア

2012年10月04日

スペインのAcciona社等が、サハラ砂漠での集光型太陽熱発電所「Ouarzazate」(160MW)の建設契約を受注

スペインの「Acciona」社等が2012年9月25日に、

サハラ砂漠での集光型太陽熱発電所「Ouarzazate(ワルザザート)」の建設契約を、サウジアラビアの「ACWA Power」社などと共同で受注した。

と発表したとのこと。

(ニュース記事)
・アクシオナ、サハラ砂漠で160MWの太陽熱発電所を建設(エクール)
 http://www.ecool.jp/foreign/2012/09/acciona12-csp1542.html

(関係企業のサイト内ページ)
・ACCIONA will build and bring into service one of Africa’s biggest Concentrating Solar Power plants, located in the Sahara Desert(Acciona社)
 http://www.acciona.com/news/acciona-will-build-and-bring-into-service-one-of-africas-biggest-concentrating-solar-power-plants,-located-in-the-sahara-desert
・SENER, ACCIONA and TSK will construct and commission in Sahara one of the largest thermosolar plants in Africa(SENER社)
 http://www.sener.es/News/sener-acciona-tsk-will-construct-and-commission-in-sahara-one-of-the-largest-thermosolar-plants-in--africa/en
・TSK construira' en Marruecos una central solar termoele'ctrica de 160 MW para un consorcio liderado por la saudi' ACWA POWER.(TSK社)
 http://www.tsk.es/noticias/show/333

上記URL先ページによると、事業の概要は

・受注先:モロッコ太陽エネルギー庁(Masen)
・プロジェクトの体制:
 ・プロジェクトの主導:ACWA Power社
 ・EPC
  スペイン系企業
  ・Acciona
  ・SENER
  ・TSK
  等によるコンソーシアムが、設計・調達・建設業務を担当する。
・発電容量:160MW
・場所:
 モロッコのワルザザート市付近
・投資額:5億ユーロ
・設備:
 SENER社の
 ・パラボラ・トラフ式集光技術
 ・溶融塩蓄熱システム
 を採用する。
 (スペイン産の技術が100%を占める見通し)
・今後の予定:
 モロッコ政府の許可売電契約を取得した後、
 ・約5ヶ月後:着工
 ・28ヶ月後:稼働開始
 の見通し。

等となっています。


記事に掲載されている既存の発電所(50MW)の写真を見ると、設備はパイプが相当複雑に入り組んで設置されており、日照の強い環境では整備・メンテナンスの負担も大きいのでは、と懸念します。

とはいえ今回は、160MWという大規模発電設備で、溶融塩による蓄熱システムが採用されるとのことで、太陽熱発電の導入が盛んなスペインの技術により、どのような発電所が生み出されることになるのか、非常に楽しみでもあります。


※参考サイト:
・[1]ACWA Power
 http://www.acwapower.com/
・[2]SENER, ACCIONA and TSK will construct and commission in Sahara one of the largest thermosolar plants in Africa(SENER社)
 http://www.sener.es/News/sener-acciona-tsk-will-construct-and-commission-in-sahara-one-of-the-largest-thermosolar-plants-in--africa/en


※関連記事:
スペインの太陽熱発電の導入量が423MWに到達、世界トップとのこと(2010/07/19)
スペイン南部の集光型太陽熱発電所「Gemasolar」(19.9MW)が操業開始、溶融塩による蓄熱技術で日照が無いときも発電可能(2011/10/20)
太陽熱発電の2011年時点での累計発電容量の1位はスペイン(1,002.2MW、世界全体の65%)、2位は米国(508.5MW、同33%)とのこと(2012/09/02)
posted by 管理人 at 05:53 | Comment(0) | 太陽熱発電所

2012年09月13日

東芝・神戸製鋼・慶応大学が兵庫県南あわじ市で、風力発電+太陽熱発電+バイオマスでのバイナリー発電による、発電出力の安定化を目指す

東芝
神戸製鋼所
慶應義塾大学

の3者が、「風車・太陽熱・バイオマスボイラを組み合わせたバイナリー発電に関する技術開発」に取り組む方針とのこと。

(ニュース記事)
・東芝と神戸製鋼と慶大、風力・太陽熱・バイオマスを組み合わせたバイナリー発電の技術開発に着手(日経プレスリリース)
 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=319062&lindID=5
・南あわじで発電実験 再生可能エネルギーを利用(神戸新聞)
 http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0005371086.shtml

(各社のサイト内ページ)
・風力・太陽熱・バイオマスを組み合わせたバイナリー発電に関する技術開発に着手(東芝)
 http://www.toshiba.co.jp/about/press/2012_09/pr_j1102.htm
・風力・太陽熱・バイオマスを組み合わせたバイナリー発電に関する技術開発に着手(神戸製鋼所)
 http://www.kobelco.co.jp/releases/2012/1187623_12086.html

上記URL先ページによると、事業の概要は

・目的:
 ・風力発電
 ・太陽熱発電
 ・バイオマス
 の3種を熱エネルギー源として組み合わせ、沸点が低い媒体の加熱・蒸発でタービンを回転させる「バイナリー発電」を行う。
 これににより、
 ・発電出力の安定化
 ・温水供給の実現
 を目指す。

・実験システム:
 ・建設場所:兵庫県南あわじ市
  地域活性化総合特区「あわじ環境未来島特区」事業の一環として建設される。
 ・機能のイメージ:
  1.風力発電変動電力を、制御システムにより取り出す。
   (平準化した電力のほうは、電力系統に送る)
  2.バイナリー発電装置を、
   ・上記の変動電力を用いるヒーター
   ・太陽熱集熱装置
   ・バイオマスボイラー
   から得るで稼動し、短期変動が無い電力を発電する。
   ここで同時に、温水の供給も行う。
 ・総工費:約6億8,000万
  約半分は、環境省から補助金の交付を受ける予定。
  (※本事業は、同省が公募した「平成24年度地球温暖化対策技術開発・実証研究事業(補助事業)」に採択されている)
 ・風力発電設備:
  既存設備(1.5MW)を流用する。(新規建設は行わない)

・各者の役割:
 ・東芝
  ・太陽熱集熱装置や発電システム全体を制御するシステム制御の開発
  ・本開発全体の取りまとめ
 ・慶応大学
  ・風力発電の変動を抑えるソフトウェア、出力を平準化する制御技術の開発
  ・風力発電による出力変動分を太陽熱集熱装置の出力に加算するシステムの開発
  (※東芝と共同)
 ・神戸製鋼
  ・太陽熱集熱装置とバイナリー発電システム(木質バイオマスが熱源)の開発

・研究期間:2012年9月〜2014年度末までの予定。

・今後の予定:
 ・2012年度:土地の整地などを行う。
 ・2013年度春〜2014年度末:システムを順次、据付稼働する。

等となっています。


風力発電による電力のうち変動分は熱に変換するとのことで、そこでの効率はあまり高くなさそうですが、他方で熱媒体(加熱される流体)の熱慣性(熱しにくく冷めにくい)がバイナリー発電の出力変動の抑制に寄与するのでは・・・とも想像します。

3種のエネルギーを組み合わせるため、エネルギー利用の効率と設備のコストがどの程度の水準になるのか、というのが気になりますが、エネルギーの地産地消や自然エネルギーの利便性アップを進める上で、効果を発揮する手法となることを期待したいところです。


※参考サイト:
・[1]「地熱バイナリー発電方式」の概要(九州電力)
 http://www.kyuden.co.jp/library/pdf/press/2011/h110830-2.pdf
posted by 管理人 at 01:23 | Comment(0) | 太陽熱の利用設備

2012年09月02日

太陽熱発電の2011年時点での累計発電容量の1位はスペイン(1,002.2MW、世界全体の65%)、2位は米国(508.5MW、同33%)とのこと

グローバル インフォメーション」社が2012年8月に、「GBI Research」発行のレポート

・「Solar Thermal Power Market to 2020 - Asia-Pacific Continues to See Increased Investments While Effective FITs in the Middle East and Africa Create Lucrative Solar Power Destinations

の販売を開始したとのこと。

(ニュース記事)
・世界の太陽熱発電市場はスペインと米国が牽引
 http://www.zaikei.co.jp/releases/60550/

(グローバル インフォメーションのサイト内ページ)
・世界の太陽熱発電市場:アジア太平洋地域は増資を続行、中東・アフリカ地域は効果的なFIT(固定価格買取制度)で有利な太陽光発電市場へ
 http://www.gii.co.jp/report/gbi248222-solar-thermal-power-market-asia-pacific-continues.html

上記URL先ページによると、2011年時点での太陽熱発電の累計発電容量の上位は、

スペイン1,002.2MW(世界全体の65%)
米国508.5MW(同33%)

の2ヶ国とのことです。


2010年時点の累計導入量(スペイン423MW、米国422MW)と比べると、その後の両国の導入ペースに大きな差があることが伺えます。

米国については約1年前に、太陽光発電のコスト下落によるプロジェクトの転換が起こっていると報じられていましたが、では何故スペインでは太陽熱発電の導入ペースが鈍っていないのか、というのが気になるところです。


※関連記事:
スペインの太陽熱発電の導入量が423MWに到達、世界トップとのこと(2010/07/19)

米国で太陽光発電のコスト下落により、太陽熱発電プロジェクトの太陽光への転換が起こっているとのこと(2011/09/28)
posted by 管理人 at 01:12 | Comment(0) | 市場調査・市場予測

2012年08月25日

大京が、太陽熱利用の戸別給湯システム(SOLAMO+エコジョーズ)を導入する分譲マンションを計画、1戸あたりのランニングコストの削減見込みは約28,500円/年

大京」社が2012年8月23日に、太陽熱利用戸別給湯システムを導入する分譲マンションの事業化計画を発表したとのこと。

(ニュース記事)
・太陽熱利用の戸別給湯システムを全戸に導入 大京(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/housing/jutaku-s/JSN201208230006.html

(大京のサイト掲載資料)
・【大京】平成24年度経済産業省補助対象事業
 「再生可能エネルギー熱事業者支援対策事業」の補助対象事業者に決定
 太陽熱を利用した屋上設置型戸別給湯システムを集合住宅で全住戸初導入
 http://www.daikyo.co.jp/dev/files/20120823_2.pdf

上記URL先ページによると、事業の概要は

・背景:
 東京都練馬区で計画されている「練馬共同住宅プロジェクト」のマンション(4階建て、61戸)における事業。
 今回は経済産業省による「再生可能エネルギー熱事業者支援対策事業」の補助対象事業者に選定されたことを受けて、事業化を決定した。

・給湯システム:
 ・構成:
  ・東京ガスの太陽熱利用ガス温水システム「SOLAMO
  ・高効率熱源機「エコジョーズ
  を組み合わせる。
 ・機能:
  ・屋上設置した戸別集熱器(太陽熱パネル)により、全住戸のバルコニーに設置した貯湯タンクに湯を貯める。
   (集熱器と貯湯タンクは1対1の対応)
  ・各住戸にリモコンモニターを設置。
   ガス代とCO2削減量を確認できる。
 ・コストメリット:
  1戸あたり約28,500円/年のランニングコスト削減が見込まれる。

等となっています。


SOLAMO+エコジョーズの初期費用がマンション価格にどの程度反映されることになるのか、というのは気になるものの、戸別で太陽熱給湯を利用できる点、そして1戸あたりの光熱費の削減見込みが具体的に示されている点は魅力的であり、このシステムの実際の運用効果が明確になった際には、同様の事業の全国への広がりを強く期待したいところです。


※関連記事:
東京急行電鉄が、東京ガスの太陽熱ガス温水システム「SOLAMO(ソラモ)」を、新築分譲マンションに採用する方針(2010/08/25)
東京ガスが戸建住宅向け「SOLAMO」の低価格製品を発売、既存給湯器への後付け方式により顧客負担を約半減(2011/07/13)
posted by 管理人 at 23:14 | Comment(0) | 太陽熱の利用設備

2012年08月19日

長野県伊那市の太陽熱給湯システム向け設置補助制度は、2012年7月末時点で申請件数13件・交付済み10件

下記URL先ページでは、長野県の伊那市における、太陽熱給湯システム向けの設置補助制度利用状況が紹介されています。

(ニュース記事)
・社会 : 7月末で13件、関心高まる 伊那市の太陽熱給湯システム設置補助(長野日報)
 http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=25892

上記URL先ページによると、補助制度の概要は

・開始時期:2012年度
 (太陽光発電向けの補助制度は、2011年度に打ち切っている)
・補助額:工事費の1割(上限3万円)
・補助枠:
 2012年度の当初予算案に120万円(40件分)を計上した。

等というもので、7月末時点での利用状況は

申請件数13
交付済み10件(交付額は30万円)
・利用者の特徴:
 ・設置費用(総額)で多い価格帯70〜80万円。
 ・新築より、既存家屋への設置が多い。

等とのことです。

また記事では、伊那市生活環境課による

・「太陽光と比べ太陽熱の知名度は比較的低いが、徐々に関心が高まりつつある。
  初年度としては順調な滑り出し」
・「比較的低コストで容易に設置でき、大きなエネルギーを得られることから、太陽熱への関心は徐々に高まりつつある。
  制度の運用を進めながらPRを図り、一層の普及に努めていきたい」

とのコメントが紹介されています。


まだ申請件数が10件を超えた程度とはいえ、昨年の「住宅エコポイント」でのお寒い利用状況と比べると、1つの市としては破格の利用ペースでは、と考えます。

2010年に長野県環境保全研究所が公表した調査結果では、長野県内10市町での太陽熱温水器の使用世帯は約9%とかなり高い数字でしたが、今回の伊那市の状況も含めて、同県の日照条件の良さが太陽熱利用の意識を高めている、ということなんでしょうか。


※関連記事:
「長野県環境保全研究所」の調査では、同県内での太陽熱温水器の使用世帯は約9%(2010/09/03)
posted by 管理人 at 01:39 | Comment(0) | 補助制度

2012年08月08日

関西の市民団体「ソーラーリーグ」が、低コストでの自作が可能な「太陽熱ボイラー」を考案

関西の市民団体「ソーラーリーグ」が、低コスト自作できるという「太陽熱ボイラー」を考案したとのこと。

(ニュース記事)
・播磨町のエンジニアら「太陽熱ボイラー」考案、普及へ(神戸新聞)
 http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0005275820.shtml

上記URL先ページによると、「ソーラーリーグ」の代表者の方は「JFEメカニカル」の元社員で、米ハワイ島の「すばる望遠鏡」等の製作に携わった経歴があるとのこと。

今回の「太陽熱ボイラー」の概要は、

・仕組み:
 曲面状に配置した多数の鏡により、太陽光を1本のパイプに集束。
 これにより、パイプ内の水を加熱する。

・実績・性能:
 ・これまでに様々な大きさの試作機を製作。
  3.61.2mの試作機(材料費約3万円)では、水20Lを1時間余りで沸騰させることが可能。
 ・2011年6月には、東日本大震災で被災した岩手県の陸前高田市で、入浴施設を提供した。

・今後の展開:
 「ソーラーリーグ」では、
 ・マニュアルの作成
 ・講習会の開催
 ・インドの福祉施設への暖房装置の提供
 等を計画している。

等となっています。


記事に掲載されている写真を見ると、構造はトラフ式の太陽熱発電装置に似ていますが、それを低価格で自作でき、また(規模にも依るとは思うが)水を沸騰するまで加熱できるという点は、非常に大きな魅力だと考えます。

実際の活用には、パイプ内の水(お湯)をどのように供給・循環させるか、ということも考える必要があるとは思いますが、身近なエネルギーながらも(太陽光発電に比べて)なかなか盛り上がらない太陽熱の利用・活用を促進するためにも、今後のマニュアル公開や講習会の実施に、強く期待したいところです。
(仮にマニュアルが市販されたら、是非購入してみたい)


※関連記事:
岩手県・陸前高田市の方の庭に設置されている、太陽熱で給湯する風呂を紹介している「東海新報」の記事(2011/06/15)
posted by 管理人 at 10:11 | Comment(0) | 太陽熱温水器

2012年06月30日

富士経済がレポート「発電・蓄電・給電・変換 先端新技術の将来展望 2012」で、太陽熱発電の市場規模を2020年に1兆5,000億円・2030年に2兆1,600億円(2011年比で4.2倍)と予想

富士経済」社が6月28日に、調査レポート「発電・蓄電・給電・変換 先端新技術の将来展望 2012」を発表したとのこと。

(ニュース記事)
・富士経済、世界の発電・蓄電・給電・変換技術市場予測を発表(日経プレスリリース)
 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=313142&lindID=5
・富士経済、2030年 太陽熱発電4.2倍、洋上風力発電8倍の拡大を予測(環境ビジネス)
 http://www.kankyo-business.jp/news/002699.php
・富士経済、2030年の洋上風力発電システム市場3兆875億円を予測(レスポンス)
 http://response.jp/article/2012/06/29/177012.html

(富士経済のサイト内ページ)
・発電・蓄電・給電・変換 先端新技術の将来展望 2012
 https://www.fuji-keizai.co.jp/report/index/141110830.html

上記URL先ページによると今回のレポートは、発電・蓄電・給電・変換の4つの機能別に、47の注目技術・デバイスの現状と今後の可能性をまとめたもの。

このうち「太陽熱発電」については、

市場規模
 ・2011年:5,200億
 ・2020年の予想:1兆5,000億
 ・2030年の予想:2兆1,600億円(2011年比で4.2倍)
 ※2030年以降も、堅調な拡大が予想される。

・主な状況・見通し:
 ・日本
  ・広大な設置面積が必要
  ・中緯度(太陽光が散乱する割合が高い)
  との条件から、国内では導入に適さず、建設計画は無い。
  ただし、国内企業の国外市場参入は相次いでおり、
  ・北アフリカ
  ・中東
  などでの市場拡大が、日本企業にとり重要なポイントとなると考えられる。
 ・欧州
  固定価格買取制度により、スペインが市場を牽引したことで、2010〜2012年の導入実績・計画は急増。
  しかし2013年以降は、市場縮小の見通し。
 ・米国
  現在、複数の発電施設の建設計画が進められている。
  2013年以降は、再び市場を牽引する役割を担うと予想される。
 ・その他:
  ・オーストラリア
  ・イタリア
  ・中東
  ・北アフリカ
  ・中国
  ・インド
  等で市場の拡大が見込まれる。

等となっています。


約20年後に約4倍というのは、有望な新エネルギーとしてはさほど急速な拡大ではないと思いますが、十分な日照と広い土地が必要である以上、導入できる地域・場所が制約されるため、ということでしょうか。

太陽光発電のように一般家庭向けの小型の(温水器ではなく)太陽熱発電設備が無いこともあり、どうしても太陽光発電より影が薄い印象がありますが、その中で日本企業がどれだけ食い込みシェアを獲得できるのか、やはり強く注目・期待したいところではあります。


※当ブログの関連記事:
「富士経済」が太陽熱発電の世界市場規模を、2010年に3,000億円・2020年に5兆2,000億円・2030年に8兆円と予想(2010/11/04)
posted by 管理人 at 08:23 | Comment(0) | 市場調査・市場予測

2012年06月27日

皇明太陽能がブラジルに5,000店舗を新設し、各種製品の販売事業を展開する方針

太陽熱温水器の大手メーカーである中国「皇明太陽能」が、ブラジルで各種製品の販売事業を展開する方針とのこと。

(ニュース記事)
・中国太陽エネルギー大手の皇明太陽能、ブラジルで5000店舗展開へ(EMEye)
 http://www.emeye.jp/disp%2FBRA%2F2012%2F0622%2Fstockname_0622_013%2F0%2F1/

上記URL先ページでは、ブラジル紙「ユニベルソ・オンライン」電子版での2012年6月20日の報道から、

・販売する製品:
 太陽エネルギーを用いる
 ・暖房機
 ・エアコン
 ・ランプ
 ・ラジオ
 等。

・店舗の新設:
 今後5年間で、ブラジル国内に小売チェーン店5,000店舗(世界の店舗数の1割相当)設置する。
 (社長の黄鳴氏は、
  ・小売店舗の展開は、太陽エネルギーを最終消費者直接結び付ける最善の方法。
  としている)

等の方針が記述されています。

また記事では、黄鳴氏が創設者という中国の「サンバレー」(山東省徳州、太陽エネルギー関連製品の開発・研究・生産拠点)について、

・地域のエネルギー消費90%が、太陽エネルギーで賄われている。

との状況も紹介されています。


名前が挙げられている販売製品には電化製品が含まれており、太陽熱温水器のメーカーによる販売というのがいまいちイメージできませんが、皇明太陽能のサイト[1]を見るとCSPも手がけているとのことで、今回は発電電力を使用する機器をメインで発売していく、ということなんでしょうか?

コンセントに繋いだ電化製品が供給される電力の発電方式を選ぶことはできないはずですが、ブラジルで機器の販売とは別に太陽熱発電事業も手がけるということなのか、中国の大手メーカーによる大々的な海外展開だけに、より詳しい事業方針の内容が気になるところです。


※参考サイト・ページ
・[1]Himin Solar
 http://www.himin.com/english/
・[2]UOL
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※当ブログの関連記事:
中国内陸の農村部で、太陽熱温水器の普及が進んでいるとのこと(2010/07/10)
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